障子室内ガラスからアクリル砂目に交換修理事例
みなさんこんにちは!時々屋硝子店です!
本日は門司区にて障子室内ガラスをアクリルに交換修理しました!既存のガラスはつづれ2mmが入っていまして、廃盤のガラスだった為やむなくアクリルに交換という訳であります。
とはいえ、アクリルならなんでも良いのかというとそんなことはなく、例えば梨地ガラス割れであれば模様が似たアクリルかすみにしますし、つづれガラスであればアクリル砂目にします。違いは、目の粗さです。
梨地ガラスは目が粗いのでアクリルも同様に目の粗いかすみにします。つづれガラスは綺麗めな粗さなので、粗さが細かい砂目のアクリルにします。室内の廃盤ガラス割れからのアクリルに交換する場合は、一応考えてアクリルの種類を選んでおります。
前置きはこのへんに、室内障子ガラス交換を工程ごとに現場写真付きでご紹介していきたいと思います。廃盤ガラスからアクリルに替えても意外と良いものだと感じてもらえれば嬉しいです。
障子を外す
まずは障子を外します。割れたガラスはつづれというガラスで、2mmと4mm厚みがありますが、室内ガラスのつづれは2mm厚みです。お客様に、現在はつづれ2mmのガラスは廃盤になっていること、2mmガラスは現在、透明ガラスとすりガラスしかないことをお伝えしました。似たようなガラスにアクリルも意外と良いですよとお伝えし現物をみてもらったところ、「意外と良いですね、アクリルにします」ということで2mmのアクリル砂目に替えていきます。
障子のガラス押さえを外す
障子ガラスは桟が横に入っていますが、この桟がガラスを押さえて外れないようにしてくれています。
写真をみて分かるとおり、障子中桟はただの平べったい細い棒ではありません。段違いになっている部品が分かりますか?この出っ張りのボコッとなっている部分が上のガラスを支ています。
つまり障子ガラス交換の際には必ず桟を外す必要があります。桟の中心にはビスがとまってありますので、第一段階はプラスドライバーでビスを外します。
桟の先端は障子のホゾミゾに入っているので、ガラス押さえの中桟を外すときは中桟をしならせながらホゾミゾから外していきます。
写真をみて分かるとおり、実は中桟はホゾミゾに入っていく先端を段違いに削られています。片側の先端は3mm削られていますが、もう片側の先端は6mm削られていますね。ガラス押さえの中桟を外すときは、短く削られている方から外すのが楽ですよ。中桟が外せるとガラスも取り除けます。ガラスが原型保ちつつもヒビ割れしている程度であれば、ガラスを繋ぎ合わせてガラスの実寸を測ります。
横幅845mmの高さ405mmが実寸でした。中々大きい方です。
アクリルカット
割れたガラスと同じ大きさにアクリルのカットをします。ガラスをカットする向きはツルツル面が上です。
Pカッターで3〜4回切り込みを入れるとパキッと簡単にアクリルが割れます。
アクリルをガラス溝に差し込む
カットしたアクリルを障子のガラス溝にスライドさせて入れ込みます。当たり前ですが、アクリルや既存のガラスは左右に少し動かせます。もしアクリルが左右に動かないようにしたい場合は、ガラス溝にスペーサーを入れ込みアクリルが動かないようにできます。柔軟性があり曲げることのできるアクリル板ならではです。
アクリルを入れたら中桟を入れます。中桟は先端の段違いが長いほうを先にホゾミゾに差し込み、反対の段違いが短い方をしならせながらホゾミゾに入れ込みビスで固定します。
障子を建て込む
つづれガラス割れからアクリル砂目に交換完了致しました!
ほとんど違和感ありませんね。お客様も、アクリルの入った障子をみて、「綺麗ですね!思ったより馴染んでて全然良いです!」と、安心していました!
実は障子ガラスなどに使われる2mmのガラスは需要がない為、製造を廃止してこれからますます廃盤になっていく可能性が高いです。ですが、室内ガラスに関してはアクリルの代用も悪くありません。廃盤の室内ガラス修理にアクリルに交換してみるのも良いですよ。
以上、本日の室内ガラス修理の内容でした。